生産管理システムを検討するならクラウド型がイチオシなのをご存知ですか?
2021年9月に新設されたデジタル庁はデジタル社会形成の司令塔として、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で一気呵成に作り上げることを目指しています。その一環としてシステムのクラウド化も推し進めようとしているのです。このことにより民間でもクラウド化が一層進むことが予想されます。
この記事では、日本のクラウドの動向と生産管理にクラウドが向いている理由、多くの製品からシステムを選定するポイントを解説しました。クラウドは日々変化しています。クラウド型生産管理システムについて既に知っていると思っている方も、ぜひご一読ください。
これから生産管理システムを検討するならクラウド型がイチオシ
製造業は、従来のキツイ・キタナイ・キケンといわれる業態からシステム化され、安全対策が取られて働きやすい環境に変化してきています。
生産管理システムについても、中堅・中小製造業にも導入が進んできています。また大企業においてはバブル前後に導入された生産管理システムが改修の時期を迎えています。
これから生産管理システムを導入する、また古くなった生産管理システムを改修するのならばクラウド型がイチオシです。
それは情報システムの主流がクラウド型になろうとしているからです。
情報システムはクラウドが原則となる
クラウド・バイ・デフォルトという言葉をご存知ですか?クラウド・バイ・デフォルト原則 とは、各府省で政府情報システムの構築を実施する際に、クラウド サービスの利用を第一候補として考える方針のことです。
2021年12月24日に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた重点計画」のなかで「クラウド・バイ・デフォルト原則」が明記されました。
これは、2021年3月30日に改訂された「政府情報システムにおけるクラウド
サービスの利用に係る基本方針」に基づいたものです。
これは政府の情報システムの話ですが、今後、民間企業にもクラウド・バイ・デフォルト原則が浸透していくと考えられます。
クラウドに関する日本の意識をデータから読み取る
過去10年のクラウドサービスの利用状況
まず、日本企業のクラウドの利用状況を過去10年の総務省の情報通信白書よりまとめました。
2019年までは順調に伸びていますが、2020年には少し減少しています。
クラウドサービスを利用している理由
令和2年総務省情報流通白書から参照したデータによるとクラウドサービスを導入している企業では、「場所機器を選ばずに利用できるから」というコロナ需要に裏打ちされた導入理由が一番となっています。
次に「資産・保守体制を社内に持つ必要がない」という理由が続きます。
「災害時のバックアップとして利用できるから」や「安定運用、可用性が高くなるから」の危機管理的な要素のある理由も増加しています。ちなみに、可用性とはシステムなどが使用できる状態を維持し続ける能力のことをいいます。
データをみると「サービスの信頼性が高いから」というセキュリティ上の利点、「システム容量の変更などに迅速に対抗できる」や「システムの拡張性が高いから」という融通の利くシステムであることも魅力のようです。
クラウドサービスを利用しない理由
同様に利用しない理由のデータをみると、クラウドサービスを導入しない理由は、半分以上が「必要がないから」と答えています。
製造業と生産管理
製造業とは、一般的には”モノを製造して利益を得る業態”です。
製造業では、原料や材料をより価値のある製品に加工し利益を生む”生産活動”をおこなっています。
広義の生産管理には直接製造品に関わる業務がすべて含まれます。
各管理は相互に関連しているので、生産管理という大きなまとまりとして、管理が動いていると考えることができます。
各管理は相互に関連しているので、生産管理という大きなまとまりとして、管理が動いていると考えることができます。
生産管理クラウド化のメリットとは?
先にあげた全産業対象の総務省データからクラウド化には主に以下のメリットがあることがわかります。
- 場所機器を選ばずに利用できる
- 資産・保守体制を社内に持つ必要がない
- 災害時のバックアップとして利用できる
- 安定運用、可用性が高くなる
- サービスの信頼性が高くセキュリティ向上が見込める
- システム容量の変更やシステムの拡張性が高く融通がきく
生産管理の場合、「場所機器を選ばずに利用できる」という利点は、その業態から必要ない場合が多いでしょう。
しかし、資産・保守体制を社内に持つ必要がない、災害時のバックアップ、安定運用・可用性、セキュリティの向上、システムの容量変更・拡張性が高いという利点はとても魅力的です。
つまり生産管理クラウド化のメリットは以下の通りです。
- 資産、保守体制を社内に持つ必要がない
- 災害時のバックアップとして利用できる
- 安定運用、可用性が高くなる
- サービスの信頼性が高くセキュリティ向上が見込める
- システム容量の変更やシステムの拡張性が高く融通がきく
それぞれについて、もうすこし詳しく説明します。
資産、保守体制を社内に持つ必要がない
生産管理の場合、多種多様なデータを管理する必要があります。データー量は多く大容量になります。維持費用やメンテナンスのコストは経理担当者を悩ましていることでしょう。クラウド化されれば、それらすべてのコストは必要なくなります。
災害時のバックアップとして利用できる
日本の気候変動のリスクは世界で4番目です。先進国といわれる国のなかではトップに位置しています。( 日本ドイツNGOジャーマンウォッチ(Germanwatch)社 世界気候リスク指数2021)
日本では、地震や津波、暴風水害、竜巻など災害のニュースが日常的にニュースになります。これから災害対策は重要になることは想像に難くありません。
システムがクラウド化されデータセンターに保管されていれば、もしシステムが災害にあっても復旧は近いでしょう。クラウド化生産管理システムを導入することは災害に備えることでもあるのです。
安定運用、可用性が高くなる
システムトラブルで生産が止まったことがない製造業はないのではないでしょうか?原因がわかるまで生産停止となれば大損害です。クラウド化されていればバックアップを使用している間に問題個所を修復することができ、生産活動を続けることができます。
サービスの信頼性が高くセキュリティ向上が見込める
クラウド化されたシステムなら、パスワードで権限をわけることも簡単です。不正アクセスも防止できます。
また、常にプロによるセキュリティ対策が実施され、信頼性が向上します。
システム容量の変更やシステムの拡張性が高く融通がきく
ダウンロード型システムでは時として容量不足が問題になります。クラウド化されたシステムなら容量の変更も簡単。容量不足で動作が不安定になることもありません。
生産管理クラウド化への不安を検証する
次に生産管理クラウド化のデメリットもあげてみます。
企業アンケートであげられていたクラウドサービスを利用しない理由のうち上位3つは以下の通りでした。
- 必要ない
- 情報漏洩などセキュリティに不安がある
- クラウドの導入に伴う既存システムの改修コストが大きい
生産管理のクラウド化について各項目の認識が正しいのかを検証してみましょう。
必要ない
利点のところでも述べた通り日本の気候変動のリスクは世界で4番目。先進国といわれる国のなかではトップです。
災害リスクに対応し事業を存続させる必要のある企業において、クラウド化することが”必要ない”という考えには疑問を感じざるを得ません。
情報漏洩などセキュリティに問題がある
クラウドは、自社でシステムを自社内で完結するオンプレミスと比較して一般的にセキュリティが高く、安全性が高い方法だといえます。
オンプレミス環境であっても、セキュリティレベルは向上できるでしょうが、維持費や情報のアップデートに多くの費用がかかります。
またシステムセキュリティに専任の担当者を配置できる企業は少ないでしょう。常にシステムセキュリティを仕事にしている専門メーカーがセキュリティ対策を実施しているクラウドのほうが強固なセキュリティ環境を維持できます。
クラウドの導入に伴う既存システムの改修コストが大きい
クラウドシステムは商品の価格に幅があり、数百万かかる場合もあります。
経済産業省では「IT導入補助金」制度を設けています。賢く利用すれば最大450万円の補助が出る場合もあります。
また改修の場合、現有のシステムメンテナンス+セキュリティ費用を考えれば、生産管理のクラウド化は夢物語ではないはず、一度導入を考えてみるのが結局はお得かもしれません。
生産管理クラウド化のポイントはメーカー利用にあり
では、クラウド型のシステムを、使いこなすためのポイントはなんでしょうか?
それはクラウド型システムの特性を理解し、システムメーカーと仕事の担当をわけることです。クラウド型システムでは、オンプレミス型に比べて、業者とのかかわりが大きくなります。
あなたの職場では、すべての保守を自社で行っているでしょうか?それは、まずあり得ないことでしょう。
生産機器の多くは専門メーカー製であり、自社メンテナンスをおこなうと保証がなくなることが多いはずです。定期整備時に予定を立てて業者による補修をおこなうことは、製造業ではあたりまえになっています。
クラウド型システムを導入する場合は、その”業者”のなかにシステムメーカーを追加するという考えを持つことが大切です。
使いやすいクラウド型生産管理システム選定のポイント
生産管理システムは、100社近くのメーカーがしのぎを削っています。
それぞれのシステムに一長一短がありますが、ユーザー目線でクラウド型生産管理システムを選ぶのであれば、ズバリ「連絡対応力」は選定条件から外さずにおくべきです。
製造業は他の業種に比べて、夜中も休日も稼働していることの多い業種です。
連絡のしやすさである「連絡対応力」を考えから外していると、金曜日の夜中のトラブルが月曜まで続き、生産ができないという事態にもなりかねないのです。
まとめ
生産管理システムにはクラウド型がイチオシの理由を解説してきました。
これからの生産管理システムはクラウド型になっていくことが推察されます。政府は、導入するシステムを原則クラウドにするよう推進していますし、BCPなど製造業への利点も多いからです。
またクラウド型を選定するときには、ぜひ「連絡対応力」を選定基準に入れてください。使い勝手や仕様などは、あなたの職場にあったものを選定する必要があります。これからも良好に生産活動を続けるために、ぜひクラウド型をご検討ください。
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