クラウド型販売管理システム徹底比較

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【2024年決定版】製造業の経営者必見!クラウド型販売管理システム徹底比較

今、さまざまな業種においてクラウド型のシステムが注目されています。複雑な作業もクラウド型システムで共有すれば見やすく分かりやすく、誰もが管理できるツールになります。それは製造業でも同じことで、むしろ製造業こそクラウド型のシステムの真価が発揮されるといっても過言ではないのです。

ただ、製造業は厳しいコスト目標やセキュリティが要求されることや、人員も余裕があるとは言えないといった点もあります。

今回は、ゆっくりサイトを比較して選んでいる余裕のない方のために、2022年に製造業に実績のある販売管理システムを製造業の経営者目線のポイントで比較しました。違いが分かりやすければ、忙しい中でもピッタリのシステムを選べるはずです。最終的に販売管理システムを決定する前に、是非ご一読ください。

クラウド型システムが製造業に向いている4つの理由

クラウド型システムは、製造業向きのシステムと言える理由について解説します。

製造業では生産工程ごとにゾーン分けがされていることが、ほとんどである点です。ゾーン間を行き来するためには、服を着替えたり、セキュリティ承認の必要があります。

クラウド型システムであれば、どこにいてもクラウドに直接アクセスすることができるので製造ゾーンが別れていても問題ありません。

また、企業秘密になる場所でトラブルが生じた場合でも、メーカーがクラウド側でメンテナンスできるのでセキュリティも安心です。

保守管理を自社でする必要がないので、製造工程の要員を、システムメンテナンスに費やす必要がなくなります。

コスト面でも、初期投資金額が少なく新規プロジェクトとしての予算がかからないため、導入しやすい点も、大きな設備の定期メンテナンスで予算いっぱいとなりがちな製造業では、ありがたいポイントではないでしょうか。

間接業務の人員は自宅にいても仕事ができるので、ワークライフバランスもとりやすくなります。

  • 離れていても使える
  • セキュリティゾーンに業者が入らない
  • メンテナンスの手間が必要ない
  • 初期費用が安い
  • 在宅勤務でも対応できる

製造業向けクラウド型販売管理システム

今回、製造業向けのクラウド型販売管理システムとして抽出し、比較を実施したクラウド型販売管理システムは以下の10製品です。セールスポイントとともに表にしました。

選定条件はただ一つ、製造業に販売実績があること。メーカー側の説明だけ聞いていては、それぞれ深度が違い比較しにくく、それぞれ個性的で魅力的で目移りします。本記事では製造業に導入される場合の比較するポイントを出してみたいと思います。

メーカー
1 鉄人くん BIT 製造業専門

補助金対象のITツールに認定

24時間 365日のサポート体制

2 Clovernet ERP NEC

ネクサス    ソリューションズ

システム構築のNECグループ

財務会計から販売在庫・給与勤怠までオールインワン

中堅中小企業様に45年間で30,000本を超える導入実績

3 flam FLIPLOGIC 「BOXIL SaaS AWARD 2021 Autumn」にて「生産・販売管理部門1位」を受賞

売上、仕入、在庫の管理を簡単・スムーズに

“これがクラウド?”と思わせるほどの高速レスポンス

4 GEN FACTORY GEN 生産管理クラウドのパイオニア、 GEN株式会社

15年以上のノウハウと最新技術を融合させ誕生した、 柔軟で手軽な、そして人間を中心に設計

ほかをはるかに凌ぐ柔軟性とシームレスな連携

5 GRANDITVER3.1 株式会社

システム     インテグレータ

コストを抑える守りの経営”と、競争力を高める”攻めの経営”の、両方に寄与。

GRANDIT AWARD創設以来、数多く受賞
長年ERP事業を拡大してきた実績

IT導入補助金

6 WorkVision

販売管理クラウド

構築実績40年超のWorkVision

マルチテナント型の販売管理クラウドとしてSaaS版が新登場。

高度な販売管理システムを安価に導入

7 アラジンクラウド アイル アイル1社(オールインワン)での管理が可能

5000社を超える導入実績

ユーザーリピート率は驚異の98.3%

8 天の蔵 日本ベンチャーシステム 中小企業にぴったりな機能がたくさん詰まった販売・仕入・在庫管理クラウドシステム

2021年4月時点で 3000社の導入実績

直感的な操作で楽々作業

9 楽々販売 ラクス 販売管理業務を飛躍的に標準化・効率化させる
クラウド型の販売管理システム高い柔軟性&豊富な機能を低コストで販売管理業務を効率化・標準化
10 商蔵奉行クラウド OBC 高いレベルでの業務を標準化が、かんたんにできる販売管理システム

財務報告に係る内部統制を対象とした              「SOC1 Type2」報告書、
セキュリティに係る内部統制を対象とした        「SOC2 Type2」報告書取得

なお、以降の説明では、冗長になるのを避けるため、以下の略語を用います。悪しからずご了承ください。

製品名 略語
1 鉄人くん 鉄人くん
2 Clovernet ERP Clovernet
3 flam flam
4 GEN FACTORY GEN
5  GRANDITVER3.1 GRANDIT
6 WorkVision販売管理クラウド WorkVision
7 アラジンクラウド アラジン
8 天の蔵 天の蔵
9 楽々販売 楽々販売
10 商蔵奉行クラウド 商蔵奉行

製造業目線で気になるポイントはなにか?

製造業には、厳しいコスト意識・セキュリティの重要性・労働時間のフレキシブルさなど、製造業の特徴があります。そして、他の業態と違う目線があります。それら、製造業ならでは”大変さ”を、少しでも解決できるよう以下の目線でデータを抽出し、比較していきます。

  1. コストはどれくらいかかるのか?
  2. 検討のしやすさはどうか?
  3. セキュリティ体制は整っているか?
  4. サポート体制はどうなっているか?
  5. カスタマイズはできるのか?

①コストはどれくらいかかるのか?

略語 無料期間 デモ

トライアル

初期投資 使用料(月)
1 鉄人くん ※0円 3万円~
2 Clovernet 0円 75000円(2ID)
3 flam 30日 0円 9300円(3アカウント)
4 GEN 1ヶ月 1ヶ月 0円 基本料金20000円
1ユーザー3800円
5 GLANDIT あり ※-
6 WorkVision 0円 15000円
7 アラジン 不明
8 天の蔵 60日 0円 1ユーザー3000円
ユーザー追加2000円
電話サポート3000円
拠点在庫管理 5000円
9 楽々販売 不明 150,000円  60000円~
10 商蔵奉行 30日 0円 6700円
-:不明

まずは、コストです。
安全、品質の次に大切なのがコスト。どの製造業でもできるだけ製造原価に影響しない形で、システムを導入したいのが本音だと思います。

一般的にクラウド型システムは、初期費用が少なく済むことが魅力で、メーカー側もそれを謳い文句にするところが多いです。

ですが、もともとのパソコンやネットワークは必要です。適応する端末が自社にない場合はハードの投資が必要です。

また、運用時ににかかるコストについて以下の視点の分類ができます。

  • ユーザー単価:システムの設定範囲内ならユーザー費用が掛からない   or ユーザーごとに料金がかかる
  • 電話サポート:有料 or 無料
  • 基本料金:あり or なし
  • 無料期間:あり or なし
  • デモ:あり or なし

例えば使う人が少なく、IDが少ない場合は、IDごとの料金があるほうが余計な料金を払わずにすむでしょうし、人数が多い場合は、ユーザー料金がかかればコストがかさみます。

また、電話サポートが必要かどうかも、導入する職場の事情に関わる問題です。

クラウド型販売管理システムを導入すれば、結果的には、システムコストよりも、人件費やリスクマネジメントによる在庫の減少などでコストの削減効果がまさると考えられます。

より自社にあうシステムを導入して、利益率をあげたいものです。

②検討しやすさはどうか?

略語 電話 チャット 資料DL

説明動画

資料請求問合せ WEB会議 サポートエリア
1 鉄人くん 限定なし
2 Clovernet  〇 限定なし
3 flam 限定なし
4 GEN 限定なし
5 GRANDIT 限定なし
6 WorkVision 限定なし
7 アラジン 関東/中部/関西の一部
8 天の蔵 限定なし
9 楽々販売 限定なし
10 商蔵奉行 限定なし
-:不明

検討するときに手間がかかると、システムの導入まで時間がかかります。

すべてのシステムで、資料請求/問い合わせはできますが、思ったときに、すぐデータは入手できません。

検討する側からすれば、できれば、資料請求する前に内容を知って、数社に絞りたいものですが、なにはともあれ資料請求してほしいというメーカーは多いようです。

③セキュリティ体制は整っているか?

1 鉄人くん SSLにより通信が暗号化されています。その為、盗聴・改ざんの危険性が極めて低く、情報を安全に取り扱うことができます。
2 Clovernet 24時間365日の入退室管理・監視と専門セキュリティ監視体制
3 flam セキュリティマネジメントシステム「ISO27001」
4 GEN
5 GRANDIT
6 WorkVision 堅牢性に優れたデータセンターを利用。
7 アラジン ログインIDに応じて、各業務メニューの「使用・登録・削除・印刷」設定が可能。
全計上・マスタデータに対してログ管理を実装
8 天の蔵 AWSにて適切に設定を行うことで、データベースへの外部からの不正アクセスの防止など、堅牢なシステムを実現できます。サービスは主に Amazon Web Service(AWS)上に構築されます。AWSは最も利用者の多いクラウドインフラストラクチャーであり、またリソースを複数のデータセンターに分散することにより、災害時等にも高い可用性を確保することができます。
9 楽々販売 表示・非表示などを項目単位まで細かく、ユーザのアクセス制御が可能です。ユーザの操作ログの参照やロックアウト機能も充実。堅牢なセキュリティ機能があるから情報共有も安全にできます。
10 商蔵奉行 すべてのデータは暗号化 MicrosoftAzure 24時間365日の運用監視
国際認証SOC1,SOC2報告書を取得

製造業にとって、セキュリティは必須の項目です。

セキュリティについて明示していないメーカーもありますが、セキュリティ対策は当然のことであるから書いていないことも考えられます。

ひとくちにセキュリティといっても、外側からの脅威に対してと、内側からの脅威に対しての2面が考えられます。

外側からの脅威に対しては、サポートセンターのセキュリティ、ユーザーからサポートセンターまでのデータ送信の暗号化などが挙げられます。

また、内側からの脅威に対しては、ユーザーIDごとのアクセス制御の設定が必要です。

また、内部統制に関しては、データの修正ログの記録も役に立つことでしょう。

「ISO27001」、「Amazon Web Service」、「MicrosoftAzure」を利用し、信頼性を向上させているところもあります。

④サポート体制はどうなっているのか?

 略語 電話 チャット FAX メール オンライン

勉強ツール

FQA

対面勉強会
1 鉄人くん 24時間 365日
2 Clovernet 有料  –
3 flam 有料  –
4 GEN あり  –
5 GRANDIT  –
6 WorkVision
7 アラジン
8 天の蔵 有償
9 楽々販売
10 商蔵奉行
-:不明使用開始してからは、サポートがとても重要です。

製造業は、24時間勤務、2交代3交代、休日出勤、正月出勤などが、あたりまえに発生するところも少なくありません。

システムトラブルの場合、大量生産で1時間遅れても、大きな損害を生じ、すぐに対応が必要な場合は、24時間365日の電話対応が心強いと思います。

電話サポートが有償の場合は、必要性は精査されるべきでしょう。

⑤カスタマイズはできるのか?

略語 カスタマイズ
1 鉄人くん 一部カスタマイズ可能
2 Clovernet 一部カスタマイズ可能
3 flam フレキシブルに対応
4 GEN 課題やスキルに合わせたプランを選択
5 GRANDIT パラメーター設定でノンカスタマイズで対応可能
6 WorkVision あり
7 アラジン 一部カスタマイズ可能
8 天の蔵 不明
9 楽々販売 使いながらカスタマイズ
10 商蔵奉行 原則カスタマイズ不可

カスタマイズは一部出来るところが多いです。できないところは、パラメーター設定や他のシステムで充分対応できるとしています。

まとめ

製造業で販売実績のあるクラウド型販売システムについて、コスト・検討のしやすさ・セキュリティ体制・サポート体制・カスタマイズについて、それぞれの特徴をあげ、比べてみました。

それぞれが、自社のノウハウを駆使してシステムを構築していて、それぞれの個性が見えてきます。また問い合わせ後でないと、詳細がわからないというメーカーもあります。客観的にみれば、問い合わせないと提示できない項目は”弱み”であり、問い合わせ前に提示されている項目は、そのメーカーが”強み”だと思っている項目であると考えられます。その点も考慮すべきだと思われます。

システム運用は始めると、なかなか後戻りができない項目です。製造業と言っても製造品が、企業向けなのか消費者向けなのか、日持ちがしないものなのか長持ちするのか、季節傾向があるものなのかなどで、ニーズは変化します。この記事が、自社にあったシステム選定をし、省力化、効率化をすすめる一助になれば幸いです。

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