これでわかる!「ねじの基礎知識」タッピンねじの種類と使い方

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これでわかる!「ねじの基礎知識」タッピンねじの種類と使い方

一般的にねじというと、ボルトなどのねじ軸部分にねじ山がある雄ねじと、ナットなどの筒状の内側に溝が切り込まれている雌ねじを組み合わせてねじ締めをしていくものが多くありますが、雌ねじが不要で、ねじ単独で使用できるねじがあります。例えば、家具を組み立てる時に、下穴が開いてあり、付属のねじだけでねじ締めしていくことがよくあると思います。これには、木ねじが使われていることが多いですが、木ねじは木材にしか使えません。薄い材質で幅広く使えるねじに、タッピンねじがあります。

今回は、自動車や家電・パソコンなどの薄鋼板やプラスチック材料などに多く使用されている「タッピンねじ」について紹介します。

 

タッピンねじとは

タッピンねじは、ねじ自身でねじ立てができるねじです。ドリルなどで下穴を開けておけば、独立してねじ立てができるので、雄ねじを受け入れるための円筒状の穴の内表面に溝を切ってある雌ねじが、ねじを使用したい部材になくても、ねじ単独での使用が可能です。ねじの先端部がとがっていたり、ねじ軸部分に溝が切られており、この部分で相手部材を切り込みながら締め付けていきます。タップやナットなどの雌ねじが不要で、下穴を開けておけば使用できるので、作業効率が良いのが特徴です。ねじ自身でねじ立てできるため、緩みにくいので、取り外すことが多い場所での使用には注意が必要です。また、種類によっては、ねじを締め付ける際に切り粉が出ます。

日本産業規格(JIS)では、タッピンねじですが、一般的にはタッピングねじともよばれています。

 

タッピンねじの種類

タッピンねじの種類は、1種・2種・3種・4種があります。

1種タッピンねじ(Aタッピンねじ)

1種タッピンねじ(Aタッピンねじ)とは、先端部がとがり、ねじ山も先端までとがっているタッピンねじです。ねじのピッチが最も粗くなっています。主に1.2㎜以下の薄鋼板、ハードボード、木材、石綿に適しています。 ホームセンター等で販売されているタッピンねじの多くがこの1種です。

先端部がとがっている点では、木ねじと同じですが、ねじピッチ等が違いますので注意が必要です。木ねじの代わりに1種タッピンねじを使用することは可能ですが、1種タッピンねじの代用に木ねじは使えません。

2種タッピンねじ(B0タッピンねじ)

2種タッピンねじ(B0タッピンねじ)とは、先端部はとがっていないが、先端2~2.5山が先端部に向かって傾斜しているので、相手材に食い込んでいくねじです。ねじのピッチは1種タッピンねじより小さいです。主に5㎜以下の薄鋼板及び厚板、非金属、樹脂、硬質ゴムに適しています。

2種タッピンみぞねじ(B1タッピンねじ)

2種タッピンみぞねじ(B1タッピンねじ)とは、2種タッピンねじ(B0タッピンねじ)のねじ先端部分を1/4カットし溝をつけたねじで、この溝部分が刃の役割をし、相手材を切り込んでいくねじです。主に5㎜以下の薄鋼板及び厚板、樹脂、硬質ゴムに適しています。

3種タッピンねじ (C0タッピンねじ)

3種タッピンねじ (C0タッピンねじ)とは、先端部はとがっていないが、先端2~2.5山が先端部に向かって傾斜しているねじで、ピッチが小ねじと同じになっており、2種タッピンねじより厚板に対応できます。主に構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物に適しています。

3種タッピンみぞねじ (C1タッピンねじ)

3種タッピンみぞねじ (C1タッピンねじ)とは、3種タッピンねじ(C0タッピンねじ)のねじ先端部分を1/4カットし溝をつけたねじで、この溝部分が刃の役割をし、相手材を切り込んでいくねじです。ピッチが小ねじと同じになっており、2種タッピンみぞねじより厚板に対応できます。主に構造用鋼、鋳物、非鉄鋳物に適しています。

4種タッピンねじ(ABタッピンねじ)

4種タッピンねじ(ABタッピンねじ)とは、1種タッピンねじ(Aタッピンねじ)と同じように先端部がとがり、ピッチは、2種タッピンねじと同じねじです。主に5㎜以下の薄鋼板および厚板、非金属、樹脂、硬化ゴムに適していますが、市場では、ほぼ使われていません。

タッピンねじの使い方

タッピンねじを使用する場所に、ねじの直径より少し小さめの下穴をあけ、ねじを締め付けていきます。下穴は、ねじの太さや種類によって変わるので注意が必要です。

締め付けには、電動ドライバーを使用した方が良いでしょう。ねじの締め付け直しを繰り返すとねじ穴が広がり、ねじの締結が困難になります。また、種類によっては、ねじを締め付ける際に切り粉が出ますので、精密機械などでの使用には注意が必要です。

 

まとめ

今回は「タッピンねじ」について紹介しました。

タッピンねじは、いろいろな種類があるので、使用したい部材や、厚さに適したねじを確認して、ねじ径や、ねじ軸部分の長さなどを選ぶ必要があります。

雌ねじが不要で、下穴を開けておくだけで使えるので、作業効率が良くなります。

ぜひ参考にしてみてください。

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